2018 Wien

 

 
 
アドルフ・ロースの設計によるカフェ・ムゼウム。ウィーンの芸術家の溜まり場 だったフリードリッヒ・シュトラッセにあったこのカフェ、1899年 にロー スに設計を依頼し当時は珍しかった白い壁のみのインテリアが仕上がった。ロー スの「装飾は犯罪である」という思想の片鱗が窺われるカフェ。 現在はずいぶ ん改装されてしまったけれど何とも雰囲気があって大好きなカフェ。

 

 

 
 
大好きな建築家、オットー・ワーグナー(とヨゼフ・マリア・オルブリッヒ)の 設計によるカール・スプラッツ駅の旧駅舎。今もウィーン美術館の展示 用ス ペースとカフェとして活用されている。アール・ヌーボー様式の建築の代表例で もあり、当時流行していたウィーン分離派にカテゴライズされる。 カール・ス プラッツ駅自体は現在も地下鉄が通っていて4号線の駅の一つ。

 

 

 
 
ウィーンのユーゲント・シュティール様式の中でも有名な建築の一つ、オットー・ワーグナー設計の郵便貯金局。1904年〜1906年、1910 年〜1912年の2期に渡って建築され当時としては大変新しい鉄筋コンクリートで建築されている。正面のファサードは大理石、アルミニウムが用い られ印象的なデザイン。25年前に父と初めて訪れた時はまだ郵便局として機能していた。

 

 

   
 
 

正面入り口を入ると時の皇帝フランツ・ヨーゼフ1世の像が壁面に飾られ ている階段ホール。古典と現代、芸術性と実用性というオットー・ワーグナーのコンセプトを理解する事が出来る素敵な空間。

 

 

 
 
階段を上がるといよいよ最も有名な美しい空間へ。古典教会建築のバシリカスタイルを思わせるアーチ構造の高い天井、二重のガラス構造が柔らかな光 が降り注ぐ。建築だけでなく内装、椅子や照明など細かい部分もオットー・ワーグナーのデザイン、空間の随所に見られる細長いアルミニウムの筒は通 風孔で現在も機能している。床のガラスタイルから下の空間が透けて見えるのも空間全体が軽やかに感じられる。その昔は正面の窓口でこの郵便貯金局 にちなんだグッズも販売していて、今では貴重なオットー・ワーグナーグッズ!

 

 

 
 

特徴のある印象的な外壁のアクセントはこのアルミニウムのリベット、室 内の大理石の壁にもこのリベットが埋め込まれていて外壁と室内装飾を印象的に繋げている。階上にあるバルコニーもアルミニウム製で建物の上に はアルミニウムの天使の像が飾られている。大理石とアルミニウムとガラス・・・異素材の組み合わせが私にはとても印象的でウィーンで最も好き な建築の一つ。

 

 

 
 
アドルフ・ロースが1902年以降ウィーン時代のほとんどを過ごしたアパルト マンの前で。1924年から1928年まではパリで活動していたロー ス、そ の間にトリスタン・ツァラの自宅などを設計している。黒い大理石のプレートに その生涯を思う。

 

 

 
 
 
Archi index アドルフ・ロースが1908年に設計したアメリカン・バー、ロースが1893 年から1896年まで滞在したアメリカの生活が下敷きになっていると かで星 条旗を模したキッチュなファサードが印象的。内部は狭いながら張り巡らされた 鏡の効果で不思議な空間になっている。ウィーンに来るたび必ず 寄るので、今 ではすっかりウィーンの「ホーム」、「ロース」というネーミングのカクテルを 頂くのがお約束! page top

 

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