2010 October

Tokyo

 
 
東京に居るとパリのように気軽に舞台に行かれないのは少し残念。BSで、ピナ・バウシュとヴッパタール舞踏団のドキュメンタリー番組を見る。パリではほとんどの公演を見ていた時期もあるので、ドイツ語のわからない私には日本でこのような番組を字幕で見られるのはとても嬉しい。一つの事を極めた人のさまざまな要素を見るのは、舞台より興味深い。

 

Tokyo

 
 
表参道のアルス・ギャラリーにて、写真家、大野繁氏の展覧会を見に行く。アルス・ギャラリーは建築家、北川原温氏の設計による、白いキューブのような不思議な空間。表参道の喧騒がウソのような本当に素敵なスポット。昨今、音楽ホールや美術館「自体」に、建築家のエゴのような過剰な「デザイン」が施され ていて、本来の目的=アーティストの作品を展示する、というのにはお互いの作風がバッティングしてしまって見る方も混乱するような事も多いけれど、この空 間の小ささも含めて、展示するアーティストありき、の設計がとても美しいと思う。展覧会は「Less is More-アルテピアッツァ美唄にて」。北海道にある彫刻家、安田侃氏の作品を大野氏が撮影した作品。地下の小さな天井の高い空間に美しい写真が映えて大変感動する。

 

Tokyo

 
 
 
建築会館の中のギャラリースペースに、友人の彫刻家、塩野麻理氏のグループ展を見に行く。その昔、イタリア語の集中口座でご一緒して以来、細く長く・・・お互いの展覧会には必ず、という素敵な友人。柔らかな雰囲気と、骨太な作家活動が共存して居られて、お会いするたびにいつも刺激を受ける。12月にはパリでの展覧会とのこと、私のスペースの改装が間に合えば、同時に展示していただきたく打ち合わせもできて、作品の説明もして頂いてとても有意義な時間を過ごさせて頂く。

 

Tokyo

 
 
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国立西洋美術館に、ドイツの画家「アルブレヒト・デューラー展」のオープニングに伺う。メルボルン国立ヴィクトリア美術館からの、線の芸術といわれるデューラーの作品。その数にも圧倒される。この美術館は日本で唯一のコルビジェ作品であり、子供の頃からよく来ていたので、インドの都市、コルビジェが都市計画を手がけたチャンディガールを訪れた時、同じコンセ プトの美術館が違う環境にある、という事にとても不思議な気持ちになったことを思い出す。地震国である日本、1998年に日本で始めての技術を使った免震 工事を行ったので、フランスの建築家の間でも随分話題になった。夜の西洋美術館は幻想的で美しい・・・。何だか遠くインドを思う。
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