2011 April

Paris

 
 
東京で唯一のマリオ・ボッタの作品であるワタリム美術館に、「アイ・ラヴ・アート」展を見に行く。すべての所蔵作品は、オーナーのマダム・和多利が直接アーティストの交流の中でコレクションされて来たものだという事が、本当に素晴らしい。展示の仕方も本当に自由で、オーナーの感性のまま、という感じがこのなんとも言えない、日本のほかの美術館には絶対にない空気感を生むのだと思う。アーティストの作品たちも「分析されたりしない自由」を満喫しているように見える。

 

Paris

 
 
 
久しぶりにパリに戻ると、すっかり春の夜、サマータイムでいつまでも明るい中ポンピドーセンターに「Francois MORELLET」展を見に行く。ミニマルでポエティックな光のオブジェ。ミニマルな空間とのコラボレーションも美しい。翌日からコルビジェの作品、ラ・トゥーレットの修道院に行くけれど、その礼拝堂の中のインスタレーションも素晴らしい・・・。

 

Paris

 
 
 
パリの街はパブリックアートがいたるところに・・・。メトロの駅(パレ・ロワイヤルなど)で知られる「Jean-MichelOTHINIEL」の展覧会を見る。メッツのポンピドーセンターでも美しいBijouxのような作品は印象的だったけれど、過去の作品やバリエーションのある近作も面白い。

 

Lyon

 
 
 
リヨンの街はフランス第2の都市だけあって、建築もさまざまな作品があって興味深い。ジャン・ヌーベル設計のオペラ座。「黒と赤」というドラマティックな色彩が、「オペラ」というよりコンテンポラリーダンスのシアターのよう。
 

 

Lyon

 
 
 
 
 
リヨンの街にさまざまな会社を招致しようと言う試みの受け皿はこの巨大な「Cite Internationale」。レンゾ・ピアノの設計による巨大なコンプレックス。円盤のようなドーナツ状の建物の中を木々の茂る中庭と遊歩道が通っていて、何だか未来都市みたい。
 

 

Lyon

 
 
 
リヨンの中心部はやはり歴史的街区が占めていて、少し郊外に当たる地域は「建築ラッシュ」!大御所から新人まであらゆるジェネレーションの建築家がさまざま建てていて、さながら「建築ミュージアム」のよう。東西の壁が崩壊した直後に行ったベルリンにもこのような試みがあったことを思い出す。
 

 

Lyon

 
 
 
そんな建築群の中でも、ひときわ安定感のある県庁舎はやはり、クリスチャン・ドポルザンパルクの作品。外壁のマテリアルや中の壁の色までポルザンパルクらしい作品。
 

 

Lyon

 
 
 
リヨンの郊外の街に、マリオ・ボッタの作品「Media Teche」を見に行く。もう20年以上前の作品らしいけれど、作風は変わらず。スイスのティチーノ地方で見たボッタの作品は、スイスの壮大な自然の中に超然と存在していてそのスケール感に圧倒されたけれど、都市の中では何だか少し窮屈そう。中の吹き抜けの美しさはやはりボッタの作品らしい・・・。

 

Paris

 
 
 
 
 
 
 
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アラブ文化センターの仮設で出来た、ザッハ・ハディドの展覧会を見に行く。オープニングの翌日とあってまだまだ静か。晴天のパリの空に真っ白なテント素材。言葉での説明は要らないような、不思議でリッチな空間。シャネルがスポンサーをしているだけあって、何もかもがゴージャス。建築家というより、オブジェ空間作家という感じ。完成度の高いポエティックな空間にいつまでも居たくなる。
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