2011 June

Paris

 
 
短い東京滞在を終えてパリに戻ると、サンジェルマンのギャラリーは一斉にヴァカンス前の最後の展覧会でとても充実している。スイス人の建築家マリオ・ボッタのデザインした「庭のオブジェ」。主人が勤めていた頃に住んでいた壮大なスケールのティチーノ地方の山々のなかにそびえたつボッタの建築。パリには少しスケールが大きすぎるかも?

 

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いつもの「ホーム」のレストランの常連客は、まさに「肖像画から抜け出てきた」様な面々。そんな方々のイラストの展覧会のオープニングに伺う。あまりにもそっくりな上、おじいさま方はあまり動かないので、「オブジェと見まごう可能性もあるわよね?」と言う私のコメントにオーナーも苦笑・・・!

 

Paris

 
 
日本文化会館に「日本人とキャラクター展」を見に行く。キティちゃんはもう世界中で人気者だけれど、日本ほど「キャラクター」が好きな国もなかなかない。各都市にもキャラクターがあって「ひこにゃん」などはフランス人に説明するとびっくりされる。日本人はやはり「カワイイ」と言う感覚がとても好きなのか?アーティスト、村上隆の影響でいまや「KAWAII」はフランス人でもわかる。パリでは日本のポップカルチャーが大変な人気だけれど、その昔私も大好きだった「モンチッチ」などから今に続いている文化なのだと思う。ハイカルチャーとかサブカルチャーとかカテゴリー分けをするエセ文化人のような人がいまだにいることは悲しい。「文化」に甲乙をつけること自体がとっても「エセ」な感じ・・・。

 

Paris

   
 
 
 
   
 
 
建築家クリスチャン・ド・ポルザンパルクが改装したブルーデル美術館に「Mme.GRES」の展覧会を見に行く。子供の頃から周りにいた大人たちから「グレ」の名前を聞いていたので、パリに来たころはグレの香水を愛用していた事を思い出す。彫刻家になりたかったと言うだけあって、その作風はまさに「布の彫刻」。この美術館は、彫刻家アントワーヌ・ブルーデルの美術館だけれど、その中にグレの作品を展示するというとても珍しく面白い企画。力強い広大なスケールのブルーデルの石の彫刻の間に、繊細なグレの布の彫刻。モードの展覧会とは一線を画した素晴らしい展覧会に感激する。

 

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我が家の近くのボザール、芸大のチャペル Chapelle des Petits-Augustins de l'Ecole national superiere des beaux-arts の中でAnish Kapoor アーニッシュ・カプーアの展覧会を見る。アーニッシュ・カプーアはイギリスを拠点に活動しているインド出身のアーティスト。セメントをチューブ状に積層させた作品。フリーハンドで作っているように見えるが、コンピューターでCGのように出来た図面が元になっているとか。ボザールのチャペルに入ることはめったに出来ないので貴重な機会でもある。かつてボルタンスキーが教授だった頃、このチャペルのクーポールの下で卒業制作の講評があったと聞いてその光景を思い浮かべる・・・。

 

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グランパレで年に一度の個展、モニュメンタ。今年はアーニッシュ・カプーア。

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