2012 January

Paris

   
 
 
久しぶりにポンピドーセンターに行く。マルセル・デュシャンは20世紀を代表する、そして現代美術の先駆者のような存在、彼の功績に敬意を表してその名前を冠している「Prix Marcel Duchamp 」マルセル・デュシャン賞。「国籍に関係なく」フランス在住の作家に贈られる。国籍に関係なく、というところがいかにもデュシャン賞らしいけれど、そのうち「フランス在住」というカテゴリーもボーダレスな時代に則して消滅して行くのかも知れない。「Cyprien Gaillard 」の展覧会を見る。

 

Paris

 
 
 
 
ポンピドーセンターで「Edvard Munch L'oeil Moderne エドヴァルド・ムンク」の大回顧展を見る。ムンクは北欧、ノルウェーの画家。私は北欧にはまだ行ったことがなく首都オスロでさえ「陽が薄い感じがする」と言う友人の話をなんとなく思い出す。精神的にとてもデリケートな彼が描く事で安定を求めた幼少の頃、パリ留学時代はロートレックなどに刺激を受けて作風も変遷をとげる時代など回顧展にふさわしく大変な数の作品。「小みちに降る雪」−1906、や「太陽」−1909〜11、「叫び」など有名な作品も多く、長命であった彼の代表作は意外にも若い時代のものであることが印象的。

 

Paris

 
 
 
ポンピドーセンターで「YAYOI KUSAMA」展を見る。好きも嫌いも超越してとにかく大変なコト・・・。どの作品も強いパワーを発していて、会場全体が異様な雰囲気。エレクトリックアートの空間は他の作品に比べると少し無機質で、何だかほっとする。

 

Tokyo

 
 
 
 
 
 
 
国立西洋美術館に「プラド美術館所蔵 ゴヤー光と影」展を見に行く。スペインのロマネスク教会の本を主人が書いた時に十数回スペインに行った事があるのに、プラド美術館に未だに行ったことがない。ローマのボルボげーゼ美術館も何度行っても閉まっていたり・・・。ヨーロッパの美術館はなかなか「辿りつけない」事がよくあるもの。ゴヤの「裸のマハ」の前は大変な人。東京に居ながらにしてゴヤの名作を見ることが出来るなんて、やっぱり東京は素晴らしい・・・。でも私の興味は常設展の展示館。フランスの建築家、ル・コルビジェの唯一の日本に残る作品のこの美術館。インドでル・コルビジェの作品を巡る旅をした時に訪れたニューデリーの美術館はこの原型のよう。少し暗い照明と、ヌメっと黒く光る床、初めて訪れるインドの乾いた空気感と熱風・・・。帰り道になって「ゴヤ展」に来たことを思い出す。

Tokyo

 
 
 
expo index 紀伊国屋寄席に落語を聞きに行くという初めての体験。落語の演目はまったく詳しくなくても、理屈ぬきにおかしい。大笑い、と言う表現がぴったりなくらい良く笑ってしまった。その後の長唄も美しく日本の芸能文化の奥の深さを知る。 page top

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