2018 October
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母校の学園祭に伺う。10月とは思えない暑さの中、和服を着た学生さん達が 楚々としてお琴に向かう。楽器は洋の東西を問わず苦手な私は本当に羨ま し く、正に羨望のまなざし・・・。 |
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後輩の絵本作家のグループ展に伺う。普通の絵本の他に布絵本も展示されていて 手に取ってその「仕掛け」を楽しめる。立体的なことはもちろん、登場 人物の お人形がしおりのように背表紙から紐で繋がっていて、各ページの仕掛けで遊ぶ 事が出来る。穏かで微笑ましい物語、丁寧な細工と自由な画面構成、ユ ニークな素材 使いが素晴らしくもっとゆっくり拝見したい。 |
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構造家の斉藤公男先生がいらっしゃるA−Forum(アーキニアリング・デザ イン・フォーラム)に伺う。所狭しと並ぶ建築模型がどれも興味深い。 父の研 究室の学生さんに交じって建築模型らしき工作を作っていた子供の頃、パリに 行ってからは丹下健三先生の事務所で模型のお手伝いをしていたほ ど建築模型 を作るのが好きだった私。 アクリサンデーやソルベックス、スチのりなどにまみれていた懐かしい思い出が 蘇る。 |
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母校の月例会、「源氏物語」のスペイン語訳を手がけられた下野泉氏のご講演に 伺う。イバン・ピント・ロマン氏と共に翻訳された718ページに及ぶ 大作は 日本ペルー国交樹立140周年記念として出版されたそう。興味深い画像に沿っ てきっちり構成されたご講演の内容も素晴らしかったけれど、そ の後の懇親会 でお話させて頂いた下野氏のチャーミングなお人柄、素敵なご主人様のお話も楽 しく素晴らしい出会いに感謝する。 |
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グラスギャラリー・カラニスに「小島誠硝子作品展」を見に行く。ガラスを始め るきっかけがフランスの彫刻家ブルーデルのガラスで制作した作品を見 たこと がきっかけと伺い興味深く拝見する。ガラスとは思えないぽってりとしたボテロ を思い出すような作風はどこかユーモラスで温かい。今回が東京 での最後の個 展と伺い残念・・・。 |
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軽井沢に居ても「追分」は初めて行くエリア、堀辰雄文学記念館を訪ねる。堀辰 雄の生涯と文学の背景を知ることの出来る貴重な資料館。原稿や書簡、 初版本 や遺稿などが展示され、作家自身の書庫も保存されている。東京の麹町で生ま れ、48歳の若さでこの軽井沢の地で没した堀辰雄。「風立ちぬ」 を生んだ背 景に思いを馳せる素敵な時間。 |
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2012年に開館した「軽井沢信濃追分文化磁場油や」。古き街道と文学の街、 追分の「油や」は堀辰雄や立原道造、加藤周一に代表される文士、知識 人達が 好んで執筆に利用した宿。この旧旅館の客室を音楽や古美術、絵画にクラフトな どのアーティストに貸し、パリのパッサージュのような楽しい空 間として再利 用している。どのお部屋も興味深く一日居ても飽きる事がなさそう。 |
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旧油や旅館の応接室だったレトロなカフェ「追分喫茶室」、障子と格子戸から柔 らかい光がなんとも和む空間。友人の建築家とゆっくりコーヒーを頂 く。 |
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友人の建築家T氏の講演会が始まる。立原道造も追分もあまり知らなかったけれ ど、興味を持つきっかけを頂いて遅ればせながら少し学ぶ。丹下健三氏 と同級 生だった立原道造の短いながらも充実した人生を振り返るこの講演、聴く人のレ ベルに合わせた難し過ぎないお話がリズミカルにテンポ良く展開 されあっという 間に終ってしまう。独りよがりではなく「聴く人の気持ちに合わせる」ことの大 切さも学ぶ・・・。 |
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矢来能楽堂に従姉妹姪の発表会を見に行く。矢来観世家・観世九皐会の本拠地で あるこの能楽堂、1952年に建てられ現在都内にある能楽堂の中では 杉並区 にある大蔵流狂言・山本家の舞台に次いで古いそう。1908年、観世清之は神 田西小川町に舞台を設けたが関東大震災で焼失、1930年に現 在の牛込矢来 町に移って舞台を復興するも空襲のため再度焼失。戦後家芸を相続した二世観世 清之は舞台復興を悲願として物資不足のなか御料林の檜を 譲りうけるなどして 現在の舞台を完成させた・・・。 歴史を知るとその舞台に祖母、そして従姉妹姪が上がることに感慨もひとしお。 2011年には国の登録有形文化財に登録されたそう。 |
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建築家M氏のご自宅で不定期に開催されているトークセッション、今回は「軸」 をテーマにさまざまな分野のアーティストがプレゼンテーションをす る。御夫 妻の長い香港・上海の生活を思わせるようなアジアン・コロニアルな中庭で中国 茶と点心のような可愛らしいお菓子を頂きつつお話を伺う素敵 な時間。 |