2013August

Paris

 
 
 
 
猛暑の中、お盆で静まり返った街を抜けて世田谷美術館に「栄久庵憲司とGKの世界展」を見に行く。 GKと言えば言わずと知れたインダストリアルデザイン界の大御所事務所。でも私にとっては母の古い古い大切な友人、栄久庵憲司さんそのもの。子供の頃から キッコーマンのお醤油を使うたびに「インダストリアルデザイン」という工業デザインの世界を想像していた。芸大の小池岩太郎先生のお名前から取った「グ ループ・小池」がGKの由来とか。母も先生に可愛がって頂いた話を思い出す。

 

Tokyo

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GKは栄久庵憲司の率いる創造集団。インダストリアルデザインを通して戦後の復興時期よ り日本の生活と都市計画の近代化の一端をになったデザイン事務所。日常と深く結びついた、単なる機能や流行とは一線を画したデザインの根底に流れる「人と 道具の関係についての長年の思索」がこの展覧会だそう。

 

Paris

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ヤマハのオートバイや、キッコーマンのお醤油の瓶、成田エクスプレスなど日常で使っているもの、見た事があるもののデザイン、それがGK。こんなにグローバルにデザイン全体を包括した仕事をしている事務所は世界にあるのだろうか?レム・コールハースのメタボリズムの本に栄久庵さんと並んで映るコールハース、東洋の偉人とやんちゃなBOYのよう!

 

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GKのデザインの歴史を見ながら空間を追って行くと、曼荼羅と仏像、まるであの世の庭のような真っ 白な蓮華の花の庭に辿り着く。形あるものを作りつつも、その最後は精神性だけが残る、そんなメッセージを感じる展示。LEDの蒼白い光に照らしだされた蓮 華の庭にしばし佇んで物思いにふける人たち・・・。私ごときの小さな仕事でも最近は「形あるもの」にあまり興味が持てなくなって、最後に残るのはスピリッ ツだと言う気持ちを後押しして頂いたようで嬉しい。

 

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expo index 猛暑の中静かな蓮華のお庭で瞑想のような時間を過ごした後、栄久庵さんとお話する。私の新しいチャリティーのプロジェクトのお話を興味深く聞いて下さってとても嬉しく励まされる。真夏の素敵な一日となり感謝の気持ちで世田谷美術館を後にする。 page top

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