2022June

 

   
 
 
カンヌ映画祭で話題の映画「パリ13区」を観る。舞台となるパリ13区はアジア系移民が多く住む再開発地区、クラシックなパリとは全くイメージの違うチャイナタウンが広がる不思議なエリア。ネットやSNSの繋がりと現実の人間関係のはざまを生きるミレニアル世代が織りなす「今」、70歳を超えるジャック・オディアール監督の最新作。

 

 
 
横浜の美しい湾を見渡す会館で日本建築学会神奈川支部主催による主人の講演会「アドルフ・ロース」を聴く。2016年から4年に渡りウィーン・プラハに何度通っただろう。一緒に訪れた懐かしい建物がスクリーンに映る。

 

   
 
 
サリンジャーを抱える出版エージェンシーの実話「サリンジャーと過ごした日々」の映画化「マイ・ニューヨーク・ダイアリー」を観る。本人に関する情報が極めて少ない伝説的作家サリンジャーと作家になる夢を持つ若者、夢を追いかけてニューヨークで開く人生の1ページ。素敵なニューヨークライフを垣間見る爽やかな作品。

 

 
 
 
青山のギャラリーで大谷まや展「屏風と立体墨絵」を見る。地上の植物が朽ちても地下では根が育っている、その吸い上げる大きなエネルギーを描きたいという力強い画面の迫力に圧倒される。パリの個展が30年前と伺いびっくり、たゆまない画業に対する情熱に感動しつつ子供の頃からの長いお付き合いに感謝する。

 

 
 
スパイラルガーデンに「ミントデザインズ大百科」展のオープニングに伺う。ダイナミックでポップな色彩とユニークなモチーフ、拘りのボタンなど遊び心満載でありながら流行に流されないオリジナリティ溢れるデザイン、衣服をプロダクトデザインとするコンセプト。時系列に並べられたブランドストーリーは興味深く、アトリウムのディスプレイも圧巻。

 

   
 
 
子供の頃、母と絵本を読む時間が大好きだった。外国の童話は子供には少し怖いようなリアルな絵と、オリジナリティに溢れたお話の展開。母が絵本を選ぶ基準はいつも「絵」、文字が読めないからこそ絵の力は大きく想像力を育む。ウクライナ童話の「てぶくろ」、戦地の子供たちに思いを馳せる。

 

 
 
新宿副都心の損保美術館に「シダネルとマルタン」展を見に行く。ベル・エポックのフランス、最後の印象派二大巨匠、国内初の二人展。フランスの北を拠点としたアンリ・シダネルと南を拠点としたアンリ・マルタン、穏やかな画風ゆえこれまで前衛画家たちの影に隠れていた二人。現代アートも面白いけれど、私は印象派がとても好き。

 

 
 
 
1987年、バブル最盛期に当時の安田火災海上保険(現損保ジャパン日本興亜)が53億で落札しコレクションに加わったアジア唯一のゴッホの「ひまわり」。メセナ(企業の文化支援)が盛り上がった時代背景もあり、入館者数は3万人から24万人とその効果は凄かったそう。1888年、ゴッホが南フランスのアルルでゴーギャンとの共同生活を計画、到着を待ちながらその部屋を飾るために描かれた作品だという。

 

 
 
お台場の日本科学未来館に「「きみとロボット ニンゲンッテ、ナンダ?」展を見に行く。1920年にチェコの作家カレル・チャペックが「ロボット」という言葉を生み出してから100年以上が経ち、目覚ましい発展を続けるロボット技術。過去・現代・未来の多彩なロボットが大集結。

 

 
 
工場で働く産業用ロボットや家族の一員の様に感じるパートナーロボット、写真や音声などのデータから生み出されるデジタルクローンまで多種多様なロボットが時系列で並ぶ。

 

 
 
ロボットと人間の関係も多種多様で複雑になって来た昨今、私達はロボットにどのような思いを抱き、どのような関係を築いていくのか?1952年、今から70年も前に生まれた鉄腕アトム。手塚治氏の先見の明に感動する。

 

 
 
「チームラボ」はプログラマー、エンジニア、数学者、建築家、絵師、ウェブデザイナー、グラフィックデザイナー、CGアニメーター、編集者などデジタル社会の様々な分野の専門家から構成されている「ウルトラテクノロジスト集団」。デジタル技術を駆使した「デジタルアート」の先駆け、しかし日本ではアートの領域ではなかなか認められなかったという。

 

 
 
「 2010年頃、アーティストの村上隆に「世界で戦った方がいいよ」と言われた事をきっかけに、村上氏所有の台湾のギャラリーで初の個展、2012年にはヨーロッパ最大のバーチャルリアリティ博覧会「Laval Virtual 2012」にで「建築・芸術・文化賞」を受賞。その後はシンガポールやアメリカのシリコンバレーなど次々に個展を開催。

 

 

 
 
expo index 2022年8月で閉館するお台場の森ビルデジタルアート美術館の「チームラボボーダレス」は境界のない一つの世界の中で、さまよい、探索し、発見する「地図のないミュージアム」。部屋から出て移動し他の作品と混ざり合う、境界線はなく連続する一つの世界、10000平米の複雑で立体的な世界を歩く不思議で美しい体験。 page top

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