2013 January

Paris

 
 
新年早々フランス北西部の街、LENSに昨年12月にOPENし た、妹島和代さん設計のルーブル美術館別館を見に行く。フランス最北の街LILLEはさまざまな文化的施設を大量に建設して企業誘致にも成功。LENSは パリからの距離といい、沼地と閉山した鉱山、さらには第2次世界大戦で壊滅的な被害にあったとあって、ルーブル美術館別館の誘致にそれはそれは熱心であっ た事は当然の成り行き。車で走れども走れども寂しい景色が延々に続く。風力発電の風車が微妙に動いている・・・。

 

Paris

 
 
今年の冬は東京の方が寒いかも?、と思っていたらあっという間に気温が下がり、そのイキオイは止ま らずとうとう大雪に。パリでここまでの雪は15年ぶりくらいでしょう。サンジェルマン・デ・プレ教会も雪に包まれる。東京の友人に写真を送ったら「ユトリ ロの絵みたい」と。そんなに素敵なら良いのですが・・・。翌朝は日曜日、外出する人もおらず、静かで真っ白。パーキングの出口の登り坂で小さな私の日本車 は危うくスリップしそうになる。

 

Paris

 
 
 
パリ国立聾学院の新年のカクテルは美しい「ドレペ神父の間」で。手話の考案者であるドレペ神父がサ ロンでレッスンをしている様子を描いた美しい絵のある大広間。学院長のスピーチを初め、区の政治家も皆さん喋る、しゃべる・・・。すぐ横で訳す手話通訳の 方のスピードも、手前でテレビカメラに向かって訳すかたのスピードも本当にただ事ではない!スピーチ向けの少々勿体ぶった物言いのフランス語を理解するだ けでもタイヘンな私は、耳も目も疲れきる。シャンパンがポンポンと空けられる頃になってようやく少しリラックス。政治家の方がたは手話がわからないとおっ しゃりつつも、自己流、自作の手話で臆することもなくコミュニケーション。やっぱりフランス人の「コミュニケーションしたい!」という気持ちは本当に深 い。外は再びの雪・・・。

 

Paris

 
 
 
数年前から準備して来た私の新しいチャリティーのプロジェクトも少しずつ形になって来てとても嬉し い。さまざまに、そして皆さんに力を貸して頂いているけれど、フランス人の懐の深さと、長い友情に対するレスペクトには本当に感動する。チャリティーのプ ロジェクトの事をお話する機会も増えて来て、写真やデータをレイアウトしてプレゼンテーション用のブックの作成も最終段階。私らしく、クリエイティビティ の感じられる美しく、楽しいレイアウトを心がける。

 

Paris

 
 
 
アメリカ人のインテリア・デザイナー、アンドレ・プットマン女史が亡くなる。アメリカ人だけれどフ ランスのさまざまな有名ホテルや、コンコルドの内装など、フランス人に本当に愛された女史。サンジェルマンで良くお見かけしたのはここにお住まいだったか ら。サンジェルマン・デ・プレ教会でしめやかなミサ。棺もで斬新なデザインだったとか・・・。

 

Paris

   
 
 
世界中を旅している投資家の友人と久しぶりに会う。コンピュータ、いえもはや携帯電話から世界中に コンタクトを取って・・・と言う生活の彼からしたら、私のような「モノつくり」の人はとてもプリミティブに見えるらしい。デザイン画を描いたり、サンプル を作ったり、そんな生活が大好きな私からしたら逆もまた真!学生の頃に戻って賑やかなカフェへ。シャンパンを頂きつつ思い出話は続く。

 

Paris

 
 
 
 
1月は日本の新年会と同じく、さまざまな集まりや行事がある上、長 いヴァカンスから戻った友人とのディナーも重なり本当にいろいろな人に会う。今年の冬はあまりにも寒く雪も降り、下旬にもなると皆さん少々お疲れ気味。私 のチャリティーのプロジェクトの関係の行事も多い今月。パリ国立聾学院のOPEN−SCHOOLに友人と伺う。在校生による手話か会話の案内で各学科の作 業風景を見ることが出来る上、園芸科では草花の苗や、養蜂科ではハチの蝋から作った蝋燭、を販売したり、さながらバザーと大きな同窓会と言ったところ。先 生方にも「その後プロジェクトはどう?」とタイヘンな興味を持って頂いてとても嬉しい。

 

Roma

 
 
 
長い友人のマダムB、コスモポリタンな彼女らしい、さまざまな国からのスーベニアとご実家から代々受け継がれて来た燭台をメランジュしたテー ブル・セッティング。毎回およびするゲストもそれぞれのテーマだったり、ご家族だったり。1月は例年のファミリーのお集まり。世界中に暮らすご一族が一斉 に集まるので本当に楽しい。私を見るや「TOKYO大好き!」とホスピタリティーもたっぷり。最後は暖炉の前で食後酒を頂きながらのんびり・・・。

 

Tokyo

   
 
 
diary index
12月はクリスマスカードと年賀状の準備、1月はそのお返事と、一年中グリーティング カードを書いている気がする。12月はユニセフや赤十字のチャリティーカードを買うけれど、普段は手作りのカードを作っている。子供の頃から、カードはも ちろん美しい紙や、外国の雑誌のキレイなグラビアを使って封筒まで作っていた私はやっぱり、市販のカードは抵抗がある。本当に「何でも作って」生きて来た・・・。忙しい時こそこんな時間が楽しい。
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