2018 February

 

 
 
我が家の改装工事に伴って私のアトリエも少し手を入れることに。長年使って来 た作業台とトルソーを真っ白に塗りなおす。「整理と準備」の今年、ア トリエ もまた一つキレイになりとても嬉しい。

 

 

   
 
 
パリに長く住んでいるとこの街ほどタイミングが大切な街はないと思う。8月は ヴァカンスで誰も居ないけれど9月はどこに行っても長蛇の列。「混ん でい る」と言う状況が苦手な私はタイミングを見計らって空いている時間に行動する ように心がけている。空いている電車に雲ひとつない空、東京とは 思えな い・・・。

 

 

   
 
 
膨大な仕事も一段落、軽井沢へ。素晴らしいお天気に恵まれ真っ青な空と朝陽に 向かうようにリフトが上がる。事務所とアトリエに篭っていたので久し ぶりに 太陽の光を燦々と浴びて気分もすっかりリフレッシュ。

 

 

 
 
スラローム大会の今日、テレビ中継も入り物々しい。学生の頃は大会に出場した り、運営スタッフのアルバイトもしていたので懐かしい光景。レース終 了後、 整備されたコースを滑ると何だか少し上手くなった気分。

 

 

   
 
 
階段の多い我が家、5階に新しく作る扉の工事が始まる。職人さんの手際の良い リズミカルな作業を見ていると、モノ作りの面白さを実感する。

 

 

 
 
少しずつ扉が出来ていく工程が面白く、アトリエから上がって来ては作業を見せ て頂く。天窓からの自然光がガラスの色によって違って見えるのも美し い。

 

 

 
 
塗装の匂いが抜けるまで仕事を抱えて軽井沢に行く事に。しかし誘惑には勝てず やっぱりゲレンデへ、とりあえず滑ってから?青い空と真っ白な雪、そ して森 の匂い・・・冬の軽井沢は本当に美しい。スキーの後はテラスでコーヒーを頂き ようやく仕事モードに。

 

 

 
 
東京の仕事もひと段落、パリへ戻る。どんな時も「空いているタイミングを見計 らって」・・・。パリ便は時期と曜日によってはとてつもない混雑でラ ウンジ に座れないこともあるけれど、今日も予想通り空いている静かなラウンジ。早め に到着して免税店でお買い物も済ませ、ゆったり雑誌や新聞を読 む至福の時 間。それにしても誰も居ない・・・。

 

 

 
 
最近は羽田便が大幅に増え、成田発着便はどの航空会社も減便。それでも滑走路 はいっぱいのようで離陸の順番待ち、次々に飛び立つ様々な国の機体を 眺める。

 

 

 
 
今日のフライトは一旦九十九里から海に抜けて旋回してから北上するという航路 のため、駐機場や滑走路、成田空港全体を見渡せる。 快晴の青空にキラキラ光る海、何だかヴェネチア上空から見るアドリア海のよう

 

 

 
 
ぐっすり眠ってあっという間にパリに到着、パッチワークのような緑にまだ雪が 少し残っている。天気雨が降ったばかりのようで虹でも出そうな神秘的 なお天 気のシャルル・ド・ゴール空港、コンコルドの機体が美しい。

 

 

 
 
 
さまざまな事務手続きの多い2月。警視庁で車の登録証を更新したり税務署に 行ったり。パリで暮らすとなるとその手続きの多さと煩雑さには本当に驚 く。 更にストで交通手段がないので仕方なく車を出せばデモに当たり迂回に次ぐ迂 回、今年は長雨でセーヌ川が氾濫し岸沿いの道路は完全通行止 め・・・パリで 暮らすのは本当に大変、あまり深く考えず黙々と淡々とこなすのが長年の知恵?

 

 

 
 
 
全てがインターネットのこの時代、タバコ屋さんで印紙を買って用紙に貼 り・・・と相変わらずのパリ。タバコ屋さんは町のよろずや的な存在でタバコ の他新聞や印紙も売っている。LOTO(サッカーくじ)の予想をしながら昨晩 の試合の感想を話さずには居られない!というお年寄りでごった返し 「あな た、」昨晩試合見た?」、印紙を買うにも大変なエネルギーが要る。

 

 

 
 
 
パリのチャイナタウンは本当に香港か中国本土のようでフランス語が全く通じな い店も多くある。13区はシラク大統領が市長だった時代に大幅に区画 整理さ れ美しい街路樹が整然と並ぶ。中国の春節を祝う提灯が一斉に下げられ、オスマ ン調の建造物に中国の提灯が何ともキッチュ。「外国の人々の文 化をありのま ま受け入れる」、何ともパリらしい光景。信号に関係なく、道路を闊歩するマダ ムもまたパリらしい・・・。

 

 

 
 
早朝のシャルル・ド・ゴール空港は日帰り出張のビジネスマンでごった返してい る。まだ夜が明けない真っ暗な駐機場に飛行機がひしめき合って次々に 離陸す るのを見ながらコーヒーを飲むいつもの空港。 ラウンジももちろん座る席もない、こちらもいつもの光景。

 

 

   
 
 
何もかもが整っていてスムーズなウィーンからパリに戻った途端、空港整備会社 のストで全てのエスカレーターが止まっている・・・いきなりパリモー ドに切 り替わる。

 

 

 
 
 
空港からそのまま鉄道に乗り換えられるというアイディアそのものは素晴らしい けれど、エスカレーターもエレベーターも動かないという状況でどう やって ホームまで辿り着くのか?美しい構造の屋根からホームを見下ろす人々で埋め尽 くされている空港の到着フロア。

 

 

   
 
 
私がパリで生活を始めた30年前には考えられなかったけれど、最近パリのスー パーマーケットやデパートが日曜日の営業を始めた。外国人の私には便利だけ れど、やはり人はまばら・・・。キリスト教の安息日であり長年の習慣はそうそう変わらないのかも知れない。

 

 

 
 
今年の冬は長雨でセーヌ川が氾濫し、一晩に12センチも積もる記録的な大雪に 見舞われたパリ。740キロもの渋滞が発生して一時は物流も途絶え て・・・。ようやく春の気配が感じられる日曜日、サンジェルマンのカフェは鈴 なりの人。誰もが春を待ち望んでいる毎年の光景、春はもうすぐそこ。

 

 

   
 
 
出発便がある程度自由に選べる時には、やはり空いている時間帯。ラウンジも早 朝の大混雑とは対照的に誰も居ない。サービスもゆったり、殺気立った 朝のラ ウンジは出来れば避けたいもの。

 

 

   
 
 
東京行きのKLM、乗り換えのアムステルダム・スキポール空港も春節一色、ど の免税店にも提灯が・・・。

 

 

 
 
スキポール空港のKLMクラウンラウンジはさすがにヨーロッパのハブ空港らし く広大・・・見渡す限りラウンジが続く。最近また増設された新しいラ ウン ジ、素材見本やCAのミニチュア、工程表がカレンダーのようになった面白いイ ンテリア。

 

 

 
 
 
機内に有名な女優が乗っているらしくTVのカメラが入る。パーサーの先導で寄 りのカットを撮ろうにも手前に居る黒人のオバチャンが大きくて画面に 入って しまう様子。どうやらオランダ語はもちろん、英語の通じないようでTVクルー もパーサーも困り顔。オバチャンは悠然と新聞を広げる・・・。

 

 

 
 
日仏の生活を長くけていると、とてもタフな人と思われがちだけれど実は時差に も弱くまったくタフではない私。軽井沢でゆっくり過ごしようやく時差 も取れ る。真っ白な雪に眩しい朝陽、澄んだ空気と森の匂いに癒される。

 

 

 
 
 
ヴェネチア研究の第一人者、陣内秀信先生の退官記念パーティーに伺う。神楽坂 に出来たCANALCAFE、ヴェネチアの運河のような雰囲気は日本 とは思 えない。大変な数のお人に陣内先生の豊かな交友関係と魅力溢れるお人柄が感じ られ素敵な時間を過ごさせて頂く。

 

 

 
 
diary index ようやくアトリエの塗装も終わり、作業台もトルソーも真っ白に生まれ変わり気 分も一新。きれいに片ずいたアトリエのガランとした雰囲気がとても好 き。子 供の頃、家にあったアトリエでいつも何か作っていた日々を思い出す。 page top

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