2019 December

 

   
 
 
いよいよ今年も残すところあとひと月、来年に向けてさまざまな準備に余念がない、といえば聞こえは良いけれど・・・、講演会で使うパワーポイントのための資料作りは続く。事務所のスキャナーで延々と作業するアシスタントの横でついつい昔の記事などを読みふけってしまう私。

 

 

 
 
 
パリから帰国以来、毎日雨が続いたけれどようやくすっきり晴れた朝。久しぶりの軽井沢、早速ゲレンデに向かう。朝の光がピストに反射して眩しい美しさ、澄んだ空気の中まずはひと滑り。快晴の空に浅間山がくっきりと見える。

 

 

 
 
素晴らしいお天気に恵まれ、午後は森の匂いに包まれつつスキーのチューンナップにいそしむ。と言っても30年以上滑っていなかったのでそのツールも今は昔、コーヒーマグ片手に見ているだけの私。美しい夕暮れに忙しかった数日を思いようやく一息。

 

 

 
 
冬の軽井沢では朝スキーをしてから書き仕事、というのがいつものパターン。快晴の朝、まだ誰も滑っていないピストに圧雪車のわだちがストライプのように光る。真っ白なゲレンデというキャンバスにシュプールを描く爽快感、ひと滑りしてもまだ9時前・・・。

 

 

 
 
 
浅間山をバックにアメリカのアウトレットモールのようなスケールの軽井沢プリンスモール、スキーの後カフェを兼ねて立ち寄る。新しいブックストアを覗いたりショッピングをしたり、東京では時間がない私も少しだけリラックス。

 

 

 
 
 
 

 

 

 
 
リフトが動き始める前の静かなゲレンデ。スキーばかりしていた学生時代、一人黙々と練習していた朝を思い出す。澄んだ空気と青い空にキラキラ光るダイアモンドダストが眩しい。

 

 

   
 
 
ひと滑りして10時前の新幹線に乗る。車内でコーヒーを頂きつつPCを開けるとゲレンデから仕事モードに切り替わる。事務所に着くやいなや打ち合わせの準備、あっという間に次のアポイント・・・。

 

 

   
 
 
打ち合わせの後、すっかり忘れていスポーツクラブとマクロビ・ディナーの約束・・・。それでもプールを前にすると泳がずには居られないお魚のような私、ゆらゆら光る青いプール、水を切って泳ぐ爽快感はやっぱり素敵。

 

 

 
 
ローマ大学からリサーチにいらしている都市計画の学生さんを囲んで主人のゼミの皆さんが集まる。滞在の最後の夜という事もあって日本のさまざまな出来事や感想など、知的でチャーミングなお人柄にこちらも楽しい時間をご一緒する。クリスマスツリーとリース、トナカイのぬいぐるみもようやく出番。

 

 

 
 
 
アトリエの作業は仕事量に比例して膨大化、作業の手順に沿ってサンプルを置く棚が欲しいと長年思ってきたけれど・・・。長い作業台にぴったりな棚など存在しないのでやっぱりオーダーメイド、お馴染みの工務店さんに私のアイディアを伝え作って頂く。イメージ通りの仕上がりに大満足。

 

 

 
 
パリのアトリエに掛けるカーテン生地を見に再び生地問屋へ。リボンやタッセル、さまざまなアクセサリーも興味深くアイディアは尽きない・・・。欲しいものや必要なモノは全て手作りしていた子供の頃を思い出す。

 

 

 
 
 
東京も真冬並みの寒さが続く週末、インドアコートにて恒例のテニス。てっきり室内は暖房が入っていると思い、あろうことか夏同様スコートでコートに立つ私。深々と寒く延々にゲームでも一向に構わない。そしてやはりこの寒さのせいか・・・、コートにもクラブハウスにも誰も居ない。

 

 

   
 
 
極寒のテニスコートもプレイの後はすっかり体も温まり元気になる。友人と遅いお茶を、とカフェに行くもやっぱり誰も居ない、外は本当に寒いらしい・・・。

 

 

   
 
 
クリスマスの納品が一段落するとすぐにお正月、バレンタインデーと常に前倒しなモードの世界。延々に検品作業が続くアトリエ・・・。

 

 

   
 
 
神宮前の事務所時代から長きに渡ってお世話になった大型プリンターをとうとう廃棄する。全てが日進月歩の今、事務所の機器もアウトソーシングやネットで用が足りてしまうせいかデザイナーの事務所もこじんまりと大きな仕事ができる時代に。お役目を終えて運ばれていくプリンター、昔の事務所に搬入されて来た日を思い出す。

 

 

   
 
 
忙しくなるとアトリエや事務所から出ることがない・・・、仕事を早めに切り上げて再びプールへ。誰も居ない夜のプールで静かに泳いでいると「このまま延々に泳ぎ続けられるのでは?」と思うほど。

 

 

 
 
 
友人が人形町にお引越しをしたとご案内を頂く。人形焼発祥のお店や老舗のお漬物屋さん、知る人ぞ知る割烹の名店など興味は尽きない。東京に生まれ育った私も早くにパリに渡ってしまったせいか、知らないエリアも多くDISCOVER TOKYOいう感じでそぞろ歩きも楽しい。

 

 

 
 
 
20年ぶりの再会を果たした友人と早速忘年会?会っていなかったこの20年の間にお互いさまざまな事があった・・・。まるで「徹子の部屋」のごとく2人交互に語り合う。生き証人とも言える年上の友人も目を細める今晩、檜の一枚板が見事な割烹料理を味わうどころではなく。人生のプチご褒美のような再会に感謝する師走の夜。

 

 

   
 
 
毎年クリスマスの納品が終わると本格的に師走の気分。とにかく一段落、という事で軽井沢へ向かう。快晴の空を眺めつつ小旅行のような新幹線、あっという間に着いてしまうけれど素敵な気分転換。パリー東京ー軽井沢というライフスタイルもすっかり定着、移動することで見えてくることを大切にしたい。

 

 

 
 
 
午前中は東京で仕事、午後は快晴のゲレンデに・・・、こんなことが出来るのも軽井沢の魅力。雪も降りようやくオープンしたもみの木コース、澄んだ空気のした木陰で一休み。太陽の動きを追いかけるように木々の影がゲレンデに映る。

 

 

   
 
 
早一番のゲレンデでひと滑り、その後は一日書き仕事・・・という軽井沢。夜が明けると一気に日が差しまるで夏ような太陽をバックにワックスをかける。スキー部の合宿を思い出す懐かしい朝。

 

 

 
 
早朝の山頂、快晴の青い空にまだ残る霧氷が美しい。霧氷と木々の影をくぐり抜けて滑る爽快感、そしてもうすぐ新幹線・・・。

 

 

   
 
 
軽井沢の短いピストとは言え白銀のゲレンデから1時間足らずで打ち合わせ、そのギャップにはいつまで経っても慣れない。ようやく夜になる頃には都会モードに、友人と久しぶりにディナー、世の中は忘年会真っ盛りのよう。

 

 

   
 
 
師走もいよいよ後半、いやが上にも焦る。事務所は毎年この時期の恒例、データの総整理で紙片だらけ。夜は2分割で2つずつアポイントを入れることに・・・。それでも時間を見つけて泳ぐことだけは忘れない私。

 

 

 
 
プールの後に打ち合わせが出来るのも東京ならでは、その後は夜の皇居を眺めながら友人とカフェ。師走の一日は長い・・・。

 

 

 
 
 
打ち合わせが続くとブックカフェのようなお楽しみ付きカフェが唯一の憩い。コーヒーを飲みすぎる傾向もこの時期の恒例、お互いに仕事を終えて友人との待ち合わせにはフレッシュなハーブティーが頂けるオーガニックレストランをチョイス。12月はまだまだ終わらない・・・。

 

 

 
 
12月でも太陽がいっぱいの日本の冬は素晴らしい!快晴の朝、プレスの方と西洋美術館でハプスブルグ展を見る。上野の街も来たるオリンピックに向けて着々と工事が進み、地下のコンコースはまるでギャラリーのよう。

 

 

 
 
事務所と打ち合わせばかりで外を歩くことがなかった師走、イソップでフレグランスを選びスパイラルで展覧会を見てギャラリーのクロージングパーティーへ。久しぶりに歩く、歩く・・・、建築ギャラリーのような青山通り。

 

 

   
 
 
 
26年もの長いお付き合いが続居て来た「グラスギャラリー・カラニス」、この12月をもってクローズという事でフェアウェルパーティーの今夜。出品作家の皆さんが集まり懐かしい思い出話に花が咲く。明かりが灯ったフロムファーストはヨーロッパの街並みを思わせる陰影が素敵、今では青山の歴史的ランドマークに。

 

 

 
 
 
表参道のクリスマスイルミネーションも復活し、街はいよいよクリスマス。車の中からスマホで撮影する人も多く渋滞のクラクションが気忙しさをあおる・・・。

 

 

 
 
久しぶりにグルーミーな空、厚い雲に蓋をされたようなパリの冬を思い出す。新幹線に乗ると一時的にでも忙しい日常からエスケープ、ゲレンデでひと滑りするとすっかりリフレッシュ。アウトレットで撮影用のウェアも調達出来て大満足の一日。

 

 

 
 
一泊でも素晴らしいリフレッシュになった軽井沢、眩しい木漏れ日の中後ろ髪を引かれつつ東京に戻る。遠くから眺めるゲレンデは光が反射してガラス細工のよう、12月とは思えない暖かさに車窓の緑はまるで夏・・・。

 

 

 
 
 
グラス・ギャラリーカラニスのクローズに伴って什器を譲り受けることになりそのままフロムファーストへ。東京は軽井沢にも増してお天気が良く暑いくらい、エントランスのクリスマス・リースが何とも不思議な気分。

 

 

 
 
 
銀座の和光ホールに「東園基昭 日本画展ー高照らす」を見に伺う。特殊な顔料で描かれた東洋と西洋がクロスしたような不思議な雰囲気を持つ繊細で煌びやかな画風がとても素敵でいつまでも見ていたい・・・。

 

 

 
 
美しい画風にうっとりしているのも束の間、今晩は恒例のクリスマスパーティー。リースを飾り「嵐の前の静けさ」?いつものように大勢が集まり賑やかな夜になる。卒業生は私のアトリエでお喋りも楽しい。

 

 

 
 
パリに着いた時からの親友が教えている明治学院大学のクリスマスコンサートに伺う。そびえる高層ビルをバックに単色のイルミネーションで飾られたクリスマスツリー、暮れてゆく空に重厚なチャペルが浮かび上がり幻想的な白金キャンパス。

 

 

   
 
 
 
バッハを中心とした曲目も素晴らしく重厚な造りのチャペルと荘厳なパイプオルガンの響きは日本とは思えない・・・。パリで出会った頃は21歳だった私達、賛美歌を歌いすっかりピュアな気持ちになり思わず記念写真を撮る。

 

 

 
 
コンサートが終わって外に出るととっぷり暮れた夜。街やビルも見えなくなりツリーとチャペル、中世のお屋敷のようなハーフティンバーの館がライトアップされアルザスにでも居るような気分。

 

 

 
 
世界中どこの大学に行っても図書館は必ず訪れてみたい。歴史的建造物ばかりのキャンパス内では比較的新しいこの図書館、教会のようなアプローチと落ち着いたデザインの家具、静かな空間と本の匂いに師走の忙しさをしばし忘れる。

 

 

 
 
 
アルザスのお屋敷のような学院を後にし始めての我が家へ。クリスマスディナーもそこそこに思い出話で笑い転げる。21歳の若かった私達も今や50代、お互いに夢を叶え今も親友で居られることに深く感謝する。こうして記念写真を撮るのも何だか懐かしい・・・。

 

 

 
 
 
事務所はデータ整理でいよいよの忙しさ。しかし一応クリスチャンの私・・・、イヴの夜は教会のキャンドルサーヴィスに行く。生まれ育った神楽坂から歩いて通っていた早稲田教会、その手前には子供の頃よく遊んだ穴八幡宮。コンクリート打ちっぱなしのアプローチで妙にモダンになって・・・、神社と教会が共存しているのも日本ならでは。

 

 

 
 
 
クリスマスツリーのイルミネーションがほのかに照らすレンガ造りの荘厳なスコットホール、賛美歌が静かに聞こえてくる・・・。

 

 

 
 
イヴのキャンドルサービスに参列するのは高校生の時以来。厳かな賛美歌が流れる中、キャンドルを灯しお隣の方にその火を繋ぐ。

 

 

 
 
 
イヴのサーヴィスが終わると中庭に出て賛美歌をコーラス、まるでパリの教会で礼拝が終わった後のように久しぶりに会った方々とご挨拶。都内でこんなことが出来る教会はなかなかない。

 

 

 
 
 
事務所に戻りスタッフと軽いクリスマスディナー。今年一番お世話になったO嬢に皆から手造りのギフトをプレゼント、嬉しそうに開けて下さる笑顔こそ最高のクリスマスプレゼント・・・。

 

 

   
 
 
今年は23日の祝日もなくクリスマスも平日のため師走の忙しさが年末までノンストップで続く。クリスマスの夜は両親から続くお付き合いの友人と国際文化会館の「ターキーにクランベリーソース」がお約束。

 

 

 
 
今年は23日の祝日もなくクリスマスも平日のため師走の忙しさが年末までノンストップで続く。クリスマスの夜はヴィオラ奏者の友人と国際文化会館の「ターキーにクランベリーソース」がお約束。両親が結婚式を挙げたバンケットルームでそのお仲人のお嬢様と私・・・。永きに渡るお付き合いに感謝しつつライトアップされたお庭を歩く。皆さんにご挨拶しつつ懐かしいお話を伺う貴重な機会。

 

 

 
 
 
 
 
いよいよ年末もカウントダウンに入り業者も編集部もお休みが始まる。今年も一年お世話になった職人さんに年末のご挨拶に伺うとオリンピック需要?今年はまだまだ終わらないと機械もフル稼働。そんな職人さんの街に友人の建築家が設計した新しいビルが近くオープン、早速見せて頂くことに。

 

 

 
 
 
今年はアトリエのインスタレーションもさまざまにブラッシュアップ、益々使いやすくなり来年もアトリエから出ない日々が続きそう。この家を建てた時からお世話になっている工務店さんが年内最後とこまごました工事に立ち寄って下さる。数々の写真パネルからお気に入りをセットアップ。

 

 

 
 
 
ようやく仕事納めの29日、快晴の朝、銀座もまだ静か・・・。

 

 

 
 
幼稚園からの友人と今年最後のティータイム、朝日がさんさんと降り注ぐ美しいティールームもまだ誰も居ない・・・。ポットにはたっぷりの芳しいコーヒー、新作のケーキとサントノーレをそれぞれ頂き穏やかな師走の朝をゆったりと楽しむ。

 

 

   
 
 
午後になると銀座の人込みは尋常ではなくなり、次の打ち合わせまでカフェに入ろうにもどこも満席・・・。頼りにしているラウンジにようやくたどり着き静かに資料に目を通す。とうとう今年最後のアポイント、何だか感慨深い・・・。

 

 

   
 
 
全ての打ち合わせも終わり、代官山で友人たちと今年のラストディナー。フランス人シェフ、アンドレ・パッション氏のビストロはパリおような雰囲気。モード界のレジェンドとも言えるY氏のパリ時代のお話、そしてデザイナーとして最も大切なことは「人間力」と・・・。今年を締めくくるにふさわしいディナーに。

 

 

 
 
今年もいよいよ終わりに近くなり友人とお喋りしながらしばし代官山をお散歩。チャリティー・オークションの会場としてもお世話になっているヒルサイドテラスは私が子供の頃から本当に変わらず素敵な東京のランドマーク。母とランチをしたTOM’Sサンドイッチも懐かしく、アンリ・ルソーの絵のような観葉植物のブティックを発見。

 

 

 
 
ようやく東京の用事を全て終えほっとする。ガランとした事務所で一人朝のコーヒーを飲みつつ今年を振り返る。軽井沢は時折見える青空に小雪がちらつき何ともポエティック、いよいよ今年もあとわずか・・・。

 

 

 
 
快晴の大晦日、美しい空が暮れてゆく。遠く八ヶ岳まで見える夕暮れ、いよいよ2020年を迎えるカウントダウンが始まる。

 

 

   
 
 
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