2015 March
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暖かい春の陽射しが残雪に反射して美しい朝、お心篭りの大きな薔薇の花束が届 く。母が好きだったドライフラワーにするため開く前に数束に分けて窓 辺に。 パリのマルシェで一緒に買ったお気に入りのバスケットに入れて飾る。 |
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次々に生花が届き皆さんの温かいお気持ちに胸が熱くなる・・・。BOXアート のようなお花はフランスのフラワーアーティストによるものだそう。美 しいお 花の息吹に癒される。 |
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母が天に召された朝、長い間愛用していたこのピアスがポロっと折れた。その瞬 間、「きっと間に合わない」と・・・。ジュエリーで知らせるとは、何 とも母 と私らしい。家をでる前にこんな形で心の準備が出来る様に・・・と思ってくれ たのかも知れない。 |
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次々に届く生花が一段落。友人からアーティフィシャルフラワーが届く。母のこ とを良く知っていて下さった方らしい、華やかで濃厚なデザイン。私の 名前 「紅絹」にちなんで赤がベースと言うのも嬉しい。ちょうど少しだけ元気になっ て来たタイミングで届いた「母そのもの!」のようなお花、大切に お供えする。 |
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さまざまに片つけなくてはいけないモノが多く、気持ちも少しずつ整理されてゆ く。外地のフランス租界で育った母にとってまだ見ぬ母国は遠い憧れの 国。祖 父のお土産の着物や反物にその美しさを見出し、「紅絹」を初めて知った時から 娘の名前にと温めていたらしく、身の回りのモノは赤いものが多い。今は少し 難しいけれど、大切にしまっておこう・・・。 |
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母と娘でこれほどまでに趣向が違うというのも珍しいと思うほど、好みの違う母 と私。外地の植民地で育った濃厚な思い出がそのバックグラウンド。そ んな母 の作品の中では珍しい淡い濃淡のグラデーションのこのスカーフ。春らしい装い にもぴったり・・・。 |
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さまざまな事に何とか区切りをつけてパリへ戻ると、懐かしい友人たちが迎えて くれてほっとする。ヴェルサイユに住む友人のお庭から摘み立てのロー ズマ リーを頂く。爽やかな香りがキッチンいっぱいに広がり、ドライフラワーのよう に活けても美しい・・・。 |
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フランス人の友人で母を良くご存知の方々には、少しず何か貰って頂きたくて袱 紗や小風呂敷を包む。美しい和紙や千代紙にくるまれて母もきっと喜ん でいる はず・・・。 |
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主人の滞在しているローマに一泊寄って、ようやく帰国。イタリアからの美味しい食材はスグにで もお料理をしたくなる。トリュッフのオイルは素朴な素材に振りかけるとその美味しさは絶品!魔法のオイルと呼びたいほど。日本に は無い形のパスタも面白い。 |
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B教授の奥様からラクイラの名産、コンフェッティというお菓子を頂く。何だか ジャックと豆の木に出て来るお豆のよう・・・。イタリアらしいヴィ ヴィッド な色使い。白い色の方は小さく包んで我が家にいらしたお客様に。 |
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今年も卒業式のシーズンが巡って来る。毎年ゼミの卒業生に素敵なプレゼントを 頂くけれど、この花瓶は私がずっと欲しかったモノで包みを開けてびっ くり! シンプルで「ツルン」とした質感のモノが好きな私にはぴったりな美しい漆器も 愛用の品になりそう。 |