2020 August

 

 
 
4月の外出自粛要請以来すっかり大人の憩いの場になりつつある公園、私とて長く住みながら一度も入った事の無い公園に最近はこんなアーティスティックな遊具が並んでいる。宮脇愛子氏の彫刻「うつろひ」を思い出すような鉄のワイヤーで出来た変形ジャングルジムや、丸いコンクリートの飛び石は不思議な質感と色がメキシコで見たルイス・バラガンのサテライトタワーのよう。

 

 

 
 
 
長かった梅雨が明けた途端、猛暑が続きマスクの着用はなかなか厳しい。戸外では大き目の医療用フェースシールド、打ち合わせではメガネタイプのフェースシールドと使い分けるテクニックもすっかり定着。着脱しやすいようにマジックテープを着けたり、バッグの中で傷がつかないようにケースを作ったりカスタマイズするのも楽しい。「WITHコロナ」の新しい生活様式が始まる。

 

 

 
 
 
打ち合わせのために素材のサンプルを持ち運ぶのはなかなか難しい。美しく見えるサンプルケースを散々探し求めようやく見つけたアメリカ製の鉱石標本用ルースケース。一つ一つが特殊フィルムを通してくっきり見える上アルミ製の精巧な作りでホコリも入らず軽い。美しい石やサンゴが可愛らしいキャンディのように並ぶケースを開けたり閉めたり・・・、デザインを考える楽しい時間。

 

 

 
 
軽井沢の代表的な高山植物であるレンゲショウマ、我が家のお庭にも可愛らしい花が揺れる。久しぶりに訪れる軽井沢草花館、石川巧一氏の描くレンゲショウマの絵は不思議なその姿が幻想的に描かれている。

 

 

 
 
子供の頃「妖精の森」と名付けた大もみの木のたもと、うっすらと苔むしたなだらかな丘にしっとりとした森の匂い、子供ながらにその不思議な空気感に一人静に散策したもの。今年は異例の長梅雨で妖精どころかキノコがにょきにょきと・・・、よく見ると遥か向こうまで延々とキノコが並び少し怖い。

 

 

   
 
 
地場のお野菜やお花が溢れる発地市庭、採れたてのピーマンやトマト、キュウリの瑞々しい匂いと高山植物の香りに包まれお買い物も楽しい。そんな中、薪や植物に交じって大きな「鹿の角」を発見。ヨーロッパの剥製ブティックを思わせる立派な「角」、インテリアとして飾るのだろうか?

 

 

 
 
 
常に飛行機に乗り移動しながら仕事をしていた以前の生活はコロナの影響で一変、21歳以来こんなにも長く飛行機に乗らない生活は初めてのこと。ようやくパリに戻るエア―チケットの予約も今回ばかりはオンラインでは心配、久しぶりにエールフランスの担当者とお会いする。ロビーに並ぶ各国の飛行機を眺めつつ「湾岸戦争をはじめ本当にいろいろな事がありましたね・・・」と長いお付き合いに想いを馳せる。

 

 

 
 
 
昨年プラハでスタートした主人の展覧会、その後はヨーロッパ内を巡回する予定はずだったけれどコロナの影響で一時ストップ、ようやく次の都市ブルノでの開催が始まる。お世話になった方々へのお礼は出来る限り手作りのプレゼントを贈りたいもの、写真をレイアウトした額やそのまま使って頂ける展覧会の記録、写真をプリントしたオリジナルのハガキなど。懐かしい写真を見つけてなかなか作業が進まない。

 

 

 
 
 
元所員のY君とバウハウス展を見た後お茶をしようにもお盆のせいか、はたまたコロナによる臨時休業か、とにかくどこも開いていない。ヨーロッパの館のようで密かにお気に入りのスペース、学士会館の渋い「談話室」。大きな銀杏の切り株に迎えられ静かに「談話」を楽しむ。結婚式でお世話になったのはもう28年も前、懐かしい思い出が蘇る。

 

 

 
 
今年のお誕生日プレゼントにはキャンバスとパレット、ラフスケッチのためのレッドホルダーをリクエスト。久しぶりに画材のブティックであれこれ選ぶのも楽しく、スイスに住んでいた頃よく使っていたカランダッシュの水彩用パレットをチョイス。高さのある四角いキャンバスはそのままでも美しいオブジェになりそう。

 

 

 
 
明日はプラハに出発、主人のお世話になっている方々へのお土産をラッピングする。日本から大切に持って来た竹細工も無事に壊れず、松の押し葉を載せて和紙でくるむ。
思い出の詰まったさまざまな小物をあしらってオリジナルのプレゼントを作る楽しい時間。

 

 

 
 
 
mono index 昨年、エスモードジャポン東京校で講演会をさせて頂いて以来スタージュにいらしていたT嬢がいよいよパリに出発。私がパリに渡ったのは33年前、まだ若くて本当に怖いモノ知らずだった自分を思い出し熱い気持ちが蘇る。さまざまな思いを込めてプレゼントをラッピング、素晴らしいスタートを切って欲しいと心からのエールを送る。 page top

home