2022July

		7月に入ると軽井沢もシーズンイン、3年ぶりに行動制限のない夏とあって久しぶりに大勢のお客様。グラスやティーカップ、ケーキドームなど、お客様セットをお手入れ。ようやく戻って来た軽井沢の夏。

		この夏は一念発起して着物の整理をする。フランスに長い上、自分で着付けが出来ない私。この膨大な着物を季節に合わせて楽しむなど夢のまた夢、柄を見ようと広げたは良いけれど畳めないという情けなさ。まずは全ての着物を桐箱から出したとうを解く。

		母が残した手織りの中国の絨毯、緞通は大きな花柄と房が素敵。陰干しして丁寧にホコリを払うとフカフカの質感が戻って来る。紹興酒のための龍のグラスセットは中華料理のお供、懐かしい思い出が蘇る。

		コロナによる自粛生活以来、トレーニンググッズがアトリエや事務所に。ランニングマシンで走る時には足にウェイトを着けて、二の腕に効くエクスパンダ―や握力を鍛えるハンドグリップ、足元には香港で買った足つぼを刺激するコロコロを。

		私達の結婚式の引き出物、紅絹で包まれ桐箱に入ったシルバーのスケール「夫婦定規」を久しぶりに出して見る。母の遺した靴やバッグも丁寧に磨き再び棚に収める。こんな静かな時間もたまには良いもの。

		子供の頃、母の作る七夕の飾りはそれはそれはスゴかった。外国で育った母は七夕の原体験がないせいか「クリスマスと間違えていない？」、たくさんのお飾りが百花繚乱。七夕の今晩は残念ながら曇り、織姫と彦星を想い母の作品を飾る。

		再び着物の整理で桐箱を開ける。夏らしい藍色や春を思わせる艶やかな黄色、着物で季節を楽しむ事が出来たらどんなに素敵だろう。格式のある留袖は決まり事も多く益々敷居が高い・・・。

		軽井沢の夏の花、虎の尾とレンゲショウマが一斉に咲く。風にきゆらゆらと揺れる虎の尾、細いツルの先にぼんぼりのような丸い蕾を付けたレンゲショウマ、華奢で可憐な高山植物。

		母が苗から植えたペパーミントがようやく根付く。普通のミントと違って葉っぱは小さいけれど香りは数倍、摘んでいる間もミントの香りが涼やか。水に放ち汚れを落とし乾燥させてミントティーを作る。

		子健康のためにお酢を飲んでいるモデルさんも多く、フルーツ酢や黒酢などお気に入りのお酢があるとか。沖縄から届いた熟成甕出し黒酢、能書きを読んだだけでも元気になれそう。

		天皇陛下在位20周年記念、東京オリンピックや札幌オリンピックなど記念コインのコレクションを整理する。それぞれの図柄も興味深く、500円硬貨が珍しかった時代を思い出す。

		ハーブティーやナッツ、レモン胡椒やチーズフレーバーのお煎餅など、友人に会う度に交換するプチギフト。最近は話題もおしゃれや美容より健康、こんな情報交換も楽しい。

		この夏は再び母の物を整理する。「末広がり」を意味する扇の形の小物やイギリスの陶器、スポードの珍しいアイボリーシリーズ。香蘭社のお茶碗やローゼンタール社製のヴェルサーチのお皿、大好きな形の蓋物、とたくさんの個性的な小物が並ぶ。スワトウのハンカチの刺繍はいつ見ても素晴らしい。

		採れたての自家製お野菜はいつも嬉しいプレゼント。プチトマトやキュウリ、獅子唐にピーマン、珍しい軽井沢南蛮など自家製ならではのバリエーション。バスケットや箱に入れて友人にもお裾分け。

		小さなガラスの器は可愛らしく華やか、いろいろなシリーズの組み合わせも楽しい。和食の小鉢やリキュールのミニグラス、シャンパングラスはオードブルの器にもぴったり。

		祖父のコレクションは「時計、トランク、毛布」となかなか個性的。ずっしり重いウールの毛布はいかにも「羊毛」という肌触りが温か。大粒の真珠のネックレスを祖母の兄から引き継いだ堆朱の箱に大切にしまう。

		ウィーンの夢のようなお菓子屋さんDEMELのオランジェットを頂く。ウィーンのお菓子らしく華奢で繊細なオランジェット、箱も可愛らしく幾つもコレクションしている。

		7月も後半になると夏本番、今年は3年ぶりに海外から帰国する友人も多く久しぶりの再会が嬉しい。荷物にならないように、小さくてかさばらないプチギフトを幾つも用意する。それぞれ違った国から帰国する友人達、近況報告も楽しみ。

mono index		母の親友の90歳のお誕生日、母自作のバースデーカードにメッセージを添えて懐かしい思い出の品をお送りする。お嬢様に伺うお元気なご様子がとても嬉しい。	page top

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